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旭川じじ・ばばの四季の便り


by tonakaidayori
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山女魚はどこへ?

 ここ旭川にも、初雪便りがあちらこちらから聞こえる季節になった。
 自然の動物たちも、冬支度に余念がない。
 私は、友人と何回か渓流釣りに出かける。魚種は山女魚である。この魚は、冬に向かうこの時期、ちょっと深みに集まるみたいで、あまり歩かないで同じ場所で沢山の釣果がある。
 三日ほど前には、二人で何百もの山女魚を釣り上げた穴場でもある。
 その日は、今までになく朝早くに、自宅を出発してその穴場に向かう。道北の歌登である。途中はまだ陽が昇らず薄暗い。時々キタキツネや、エゾクロテンに会う。
山女魚はどこへ?_f0000866_12385255.jpg

 6時過ぎに現地に到着し、身支度をして、釣りの準備にはいる。今日は対岸をねらう。
 「おや、山女魚の姿が見えない。」 勿論ひきもない。
 上から見ると、普段は、数匹の魚影が見られるが、今朝は違う。全く魚の姿が見えないのである。それでも10分ほど釣ってようやく1匹である。
山女魚はどこへ?_f0000866_12394666.jpg

 そろそろ場所を変えようかと思っていると、急に「バシャ、バシャ」と向こう岸近くで、水中に飛び込んできたものがいる。瞬間的に見ると大きな茶色の蛇が、鎌首をもたげて泳いでいるようだ。落ち着いてよくよく見ると水鳥のカワアイサである。
魚を獲るために水中に飛び込んだのである。
山女魚はどこへ?_f0000866_12404719.jpg

 釣れないので竿を納め場所の移動であるが、この時、頭の上を二羽のカワアイサが、川上に向かって飛んでいった。車中山女魚のいなくなった理由を、あれこれ考えた。
 いつもより時間が早いので、水温が低くて、山女魚が活動をしていないのだろうと二人で話し合った。しかし、場所をかえてみると、あまり時間も変わらないのに、沢山の山女魚が澄み切った水のなかを泳ぎ回っている。結果は、大漁である。
山女魚はどこへ?_f0000866_12413992.jpg

 帰りにもう一度、今朝ほどの穴場に戻り、釣ってみたが釣果はゼロである。 あんなに沢山いた山女魚が全くいなくなった。一体どこへ消えたのだろう。
 よく見ると前回なかったカワアイサの白いフンが、岩場のあちこちにあった。
 二人の結論は、2,3日行かない間に、カワアイサの餌場になり、食べられたり、逃げ隠れをしたのだということでした。 『ああァ、ビックリ!』
(2005年10月27日作成 isamu)
by tonakaidayori | 2005-11-17 12:45 | 釣り