孤島に棲む『ケイマフリ』
2006年 05月 27日
遊覧船おろろんは、海底探勝船でもある。ウトウやケイマフリを身近に観察できる。船底に観察窓があり、天売の美しい海に育つ昆布やウニを観察できる。この船に乗ること70分。海鳥観察が出来る。西海岸の断崖絶壁。東のなだらかな海岸を一周する。
西海岸の海蝕崖地域、赤岩から屏風岩にかけて、海鳥の密度が高くなる。そこにケイマフリが棲むという。島の人に、「アカアシ」と呼ばれ親しまれている。「ケマ(脚)・フレ(アカ)」これがケイマフリの由来である。おまけに口の中も赤いのだそうだ。
目のふちのシロと、脚のアカが印象的な海鳥。5月ごろが、一番綺麗な時期である。
岩の上に二羽のケイマフリ。日向ぼっこをしているのか?
島に住む自然写真家、寺沢孝毅氏は、じいちゃんの後輩だ。朝早く、バードウオッチングに付き合ってもらう。彼の著書「オロロン鳥」のなかに「彩りといい、しぐさといい、これほど可憐な鳥が他にいるだろうか。求愛の季節を迎えたケイマフリを観察するたびに、この鳥は自然がつくり出した芸術だと考えてしまう」とある。プロが言うのだから、可愛らしいのは間違いない。
(2006.5.27 Isamu)